忠誠のためか「JP DRAGON」のタトゥー 日本が「JPドラゴン」幹部の引き渡し要求 強制送還へ
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フィリピン入国管理局は15日、首都マニラ周辺で活動する日本人の犯罪組織「JPドラゴン」ナンバー3の幹部・小山智広容疑者(49)について、日本側が窃盗容疑で逮捕状を取って引き渡しを求めており、日本に強制送還する予定であることを明らかにし、送還時期について「予定はまだ決まっていない」とした。
小山智広容疑者(49)
小山容疑者のパスポートの本籍は「北海道」と記載されていて、2019年にフィリピンに入国、日本の当局からの情報に基づき、2020年にブラックリストに入れられていた。フィリピン入国管理局は今月4日にも日本当局が窃盗容疑で指名手配していたJPドラゴン幹部・鹿児嶋孝之容疑者(55)を拘束していて、鹿児嶋容疑者は手続きが整い次第、日本に送還される予定。
「JPドラゴン」は、指定暴力団・山口組系の元幹部が約10年前にフィリピンで組織化した犯罪グループとみられ、「ルフィ」などと名乗り一連の事件を起こした日本人グループの幹部らを統括していた黒幕とされ、「ルフィ」グループが特殊詐欺でだまし取ったとされる約60億円以上の被害金の一部が、JPドラゴンにも流れていたとみられる。JPドラゴンのメンバーは、忠誠のためか手にタトゥーを入れられ、小山容疑者や鹿児嶋容疑者の左手にも「JP DRAGON」のタトゥーが入っていた。
鹿児嶋孝之容疑者(55)
鹿児嶋容疑者のタトゥー
JPドラゴンのトップは警察官を買収して、フィリピンに進出してきた「ルフィ」グループのトップとされ「フォー」と呼ばれていた渡邉優樹被告(39)=強盗致死罪などで起訴=を脅し、拘束されたくなければ上納金を払うよう迫り、当初は毎月500万円程の上納金をだったが、その後はJPドラゴンからルフィグループにメンバーを派遣して稼ぎを監視するようになり、多い月には5000万円を上納させていた。JPドラゴンは、ルフィグループの幹部らが日本に強制送還された後、マニラに残された日本人メンバー20人ほどを束ね、同様の特殊詐欺を仕掛けるようになったという。
渡辺優樹被告(39)
小山容疑者は、フィリピン国内での詐欺容疑で今年1月に、マニラの日本料理店にいるところをフィリピン警察に逮捕され、その際に拳銃や実弾のほか、違法薬物とみられる物も所持していたとして、危険薬物法違反の疑いも持たれている。日本への強制送還については、フィリピン国内での詐欺容疑の取り下げが前提となる。
現在、小山容疑者と鹿児嶋容疑者は、「ルフィ」事件の日本人容疑者と同じマニラの入管施設に収容されている。
フィリピン入国管理局は15日、首都マニラ周辺で活動する日本人の犯罪組織「JPドラゴン」ナンバー3の幹部・小山智広容疑者(49)について、日本側が窃盗容疑で逮捕状を取って引き渡しを求めており、日本に強制送還する予定であることを明らかにし、送還時期について「予定はまだ決まっていない」とした。
小山智広容疑者(49)
小山容疑者のパスポートの本籍は「北海道」と記載されていて、2019年にフィリピンに入国、日本の当局からの情報に基づき、2020年にブラックリストに入れられていた。フィリピン入国管理局は今月4日にも日本当局が窃盗容疑で指名手配していたJPドラゴン幹部・鹿児嶋孝之容疑者(55)を拘束していて、鹿児嶋容疑者は手続きが整い次第、日本に送還される予定。
「JPドラゴン」は、指定暴力団・山口組系の元幹部が約10年前にフィリピンで組織化した犯罪グループとみられ、「ルフィ」などと名乗り一連の事件を起こした日本人グループの幹部らを統括していた黒幕とされ、「ルフィ」グループが特殊詐欺でだまし取ったとされる約60億円以上の被害金の一部が、JPドラゴンにも流れていたとみられる。JPドラゴンのメンバーは、忠誠のためか手にタトゥーを入れられ、小山容疑者や鹿児嶋容疑者の左手にも「JP DRAGON」のタトゥーが入っていた。
鹿児嶋孝之容疑者(55)
鹿児嶋容疑者のタトゥー
JPドラゴンのトップは警察官を買収して、フィリピンに進出してきた「ルフィ」グループのトップとされ「フォー」と呼ばれていた渡邉優樹被告(39)=強盗致死罪などで起訴=を脅し、拘束されたくなければ上納金を払うよう迫り、当初は毎月500万円程の上納金をだったが、その後はJPドラゴンからルフィグループにメンバーを派遣して稼ぎを監視するようになり、多い月には5000万円を上納させていた。JPドラゴンは、ルフィグループの幹部らが日本に強制送還された後、マニラに残された日本人メンバー20人ほどを束ね、同様の特殊詐欺を仕掛けるようになったという。
渡辺優樹被告(39)
小山容疑者は、フィリピン国内での詐欺容疑で今年1月に、マニラの日本料理店にいるところをフィリピン警察に逮捕され、その際に拳銃や実弾のほか、違法薬物とみられる物も所持していたとして、危険薬物法違反の疑いも持たれている。日本への強制送還については、フィリピン国内での詐欺容疑の取り下げが前提となる。
現在、小山容疑者と鹿児嶋容疑者は、「ルフィ」事件の日本人容疑者と同じマニラの入管施設に収容されている。
実弟名義のETCカードを使用 山口組系「秋良連合会」会長に懲役1年6か月を求刑
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大阪地裁で15日、同居する実の弟名義のETCカードを使用して阪神高速道路などを走行したとして、電子計算機使用詐欺の罪で起訴されていた、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系「秋良連合会」会長・秋良東力こと金東力被告らの論告求刑公判が開かれ、検察側は金被告に対し懲役1年6カ月、運転手の秋良連合会幹部に懲役1年、カード名義人の金被告の実弟に懲役10カ月を求刑した。
大阪地方裁判所
検察側は論告で、「カード会社の規約で名義人本人のみが使用でき、本人以外の者に譲渡できないと定めている」と指摘した上で、「名義人の承諾の有無、名義人が家族であるか否かに関係なく、カード名義人が車両に同乗していない限り、使用権限はない」と主張。さらに金被告が以前にETCカードを所有していた時期があることから「カード使用による割引サービスを認識していた。名義人が同乗していない状態で常習的に車を利用しており、高速道路会社に営業的損失を与えた」などとした。
一方、弁護側は、「世間一般にETCカードの家族間の貸し借りは広く行われており、これが犯罪であれば世間は犯罪者であふれている。だが、本件発覚まで高速道路会社は名義人が同乗していなければならないとは一切広報しておらず、名義人が同乗していない車両をETCレーンに通行させない処置もしていない」と反論。さらに「一般的に行われている行為で逮捕、起訴するのは公訴権の乱用だ。名義人の意思に基づいてカードが差し込まれた車両の通行情報をシステムに伝達した事が違法行為に該当するような虚偽情報なのか。正規料金との差額700円を詐取しようとする意識は全く無かった。」などとして改めて無罪を主張した。
最後に裁判官から意見を求められた金被告は、「公正な判断を望みます」と答えた。判決公判は、5月8日に行われる予定。
大阪地裁で15日、同居する実の弟名義のETCカードを使用して阪神高速道路などを走行したとして、電子計算機使用詐欺の罪で起訴されていた、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系「秋良連合会」会長・秋良東力こと金東力被告らの論告求刑公判が開かれ、検察側は金被告に対し懲役1年6カ月、運転手の秋良連合会幹部に懲役1年、カード名義人の金被告の実弟に懲役10カ月を求刑した。
大阪地方裁判所
検察側は論告で、「カード会社の規約で名義人本人のみが使用でき、本人以外の者に譲渡できないと定めている」と指摘した上で、「名義人の承諾の有無、名義人が家族であるか否かに関係なく、カード名義人が車両に同乗していない限り、使用権限はない」と主張。さらに金被告が以前にETCカードを所有していた時期があることから「カード使用による割引サービスを認識していた。名義人が同乗していない状態で常習的に車を利用しており、高速道路会社に営業的損失を与えた」などとした。
一方、弁護側は、「世間一般にETCカードの家族間の貸し借りは広く行われており、これが犯罪であれば世間は犯罪者であふれている。だが、本件発覚まで高速道路会社は名義人が同乗していなければならないとは一切広報しておらず、名義人が同乗していない車両をETCレーンに通行させない処置もしていない」と反論。さらに「一般的に行われている行為で逮捕、起訴するのは公訴権の乱用だ。名義人の意思に基づいてカードが差し込まれた車両の通行情報をシステムに伝達した事が違法行為に該当するような虚偽情報なのか。正規料金との差額700円を詐取しようとする意識は全く無かった。」などとして改めて無罪を主張した。
最後に裁判官から意見を求められた金被告は、「公正な判断を望みます」と答えた。判決公判は、5月8日に行われる予定。