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暴力団ニュース~ヤクザ事件簿

全国の暴力団、任侠組織、極道関連のニュース速報

全国ヤクザ事情

東電、暴力団排除宣言 福島第一原発復旧作業から

 東京電力は19日、福島第一原子力発電所の復旧作業から暴力団を排除すると宣言した。警察庁や元請け企業23社に参加してもらい、22日に協議会を立ち上げるという。警察との協議会は初めて。東電は「暴力団排除の姿勢を周知したい」としている。

 東電によると、発電所では復旧作業の本格化に伴い作業員が増えており、警察庁から6月に暴力団関係者が作業に入り込むことがないよう指導があった。協議会では警察と情報交換し金銭要求された時の対処方法を学ぶ。元請け企業に対して書面で暴力団を排除すると誓約してもらうという。
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「暴排」うたう新約款 遡り適用 組関係口座 地銀が解約/愛知

 愛知県内の地方銀行が昨年、暴力団排除条項(暴排条項)を盛り込んだ取引約款に基づき、組員が役員を務める企業名義の普通預金口座の解約に踏み切っていたことが、同県警などへの取材で分かった。約款を導入した昨年7月の時点で、口座は既に開設されていた。後からできた暴排条項を根拠に、過去に遡って解約するケースは珍しく、県警は「模範的な取り組み」と高く評価している。

 県警幹部などによると、同行は暴力団関係者の情報をデータベース化しており、昨年8月の調査で、この企業の複数の役員が、指定暴力団山口組弘道会(名古屋市)系組員と判明したという。同行は7月に「暴力団構成員や関係企業などからの口座開設申し込みは受け付けない」「暴力団関係者と判明した場合は口座を解約する」などの暴排条項を盛り込んだ取引約款を導入。口座開設は5月だったが、「暴力団関係企業との取引は継続できない」と判断し、内容証明郵便で解約を通告したうえ、口座の残金を現金書留で送り、取引を打ち切ったという。

 担当者は「これまでは、暴力団との取引を断る根拠がなかった。暴排条項に基づき、今後も毅然(きぜん)とした態度を示したい」と話した。

 県警組織犯罪対策課の榊原文人次長は「暴力団の活動基盤を崩すことにつながる模範例。排除に向けた取り組みがさらに広がるよう、警察としてバックアップしたい」と語る。

 名古屋銀行協会によると、愛知県内に営業拠点を置く協会加盟の銀行38行と15信用金庫は全て、昨年末までに同様の暴排条項を約款に盛り込んでいる。同協会が昨年秋、実施したアンケートでは、8金融機関が暴排条項を根拠に、暴力団などからの口座開設申し込みを断ったという。協会の担当者は「資金ルートとなりうる口座を解約することは、顧客の信頼を確保するためにも大きな意味がある」と強調している。


<山口組>東京進出に包囲網 住民側、事務所の撤去の訴訟/東京

 山口組を実質支配する弘道会(名古屋市)の東京進出を巡り、住民側の排除の動きが激しくなっている。港区、台東区に加え、新宿区のマンションでも住民側が事務所の撤去を求める訴訟を起こしている。篠田建市組長(69)の出所を機に山口組が更に勢力を強める恐れもあり、警視庁は官民を挙げた包囲網を徹底する構えだ。

 関係者によると、訴訟を起こしているのはJR新大久保駅近くの新宿区の分譲マンションの住民ら。弘道会系暴力団組長が07年8月に2階の一室を取得し、09年3月ごろから組員風の男らの出入りが目立ち始めた。住民らは山口組の拠点となる恐れがあるとみて新宿署に相談。弁護士と話し合い昨年12月、東京地裁に提訴した。

 訴状によると、住民側は「暴力団事務所としての使用はマンションの管理規約で禁止され、共同の利益に反する」と主張。マンション所有者の権利を定める建物区分所有法に基づき、組長に競売を求めている。組長側は棄却を求め争っている。

 弘道会を巡っては、フロント企業が07年7月、港区麻布十番にあるマンションの部屋を購入。住民らが弁護士と排除活動を進めたため昨年8月、台東区内の4階建てビルに移転登記した。台東区でも住民らが反対運動を展開。東京地裁は今年3月、組事務所としての使用禁止と組長のビルへの立ち入りを禁じる仮処分を決定した。

 捜査関係者は、港区のマンションを思うように東京進出の足場として進められなかった弘道会側が、新宿、台東区に拠点を移す動きとみている。

建設業界に復興工事からの暴力団排除を要請/宮城

 宮城県は31日、東日本大震災の復興工事から暴力団を排除するよう、県内の市町村長と建設業界などに文書で要請した。

 文書では、下請け業者から暴力団関係者を徹底排除するとともに、「工事がうるさい」と言い掛かりをつけて現金を要求するトラブルなどがあれば警察にすぐ通報するよう呼び掛けている。

 県によると、阪神大震災では工事受注などを見込んだ暴力団関係者が被災地に入り、手抜き工事や治安悪化が生じたという。

暴力団と関係 融資中止、10金融機関が指針/福岡

 福岡県内を中心とする10の金融機関・団体と県警などでつくる協議会は28日、暴力団との密接な関係が認められた事業者に対し、融資を打ち切ることなどを盛り込んだ運用指針をまとめた。多くの金融機関が県警などと一体となり、融資打ち切りで暴力団排除に取り組むのは全国初という。

 福岡銀行、西日本シティ銀行、山口銀行、商工中金、福岡県信用農協連などでつくる福岡県金融不正利用防止連絡協議会。融資の申込者が暴力団組員と判明した場合や、組員が役員を務めていたり、組員と密接な関係があると警察が認めた事業者について、融資の取り消しや返還を求める。指針に基づく条項を融資の約款に明記する。暴力団との関係については、県警と情報交換する。

 昨年4月施行の同県暴力団排除条例は、暴力団とかかわりがある業者を公共工事の入札に参加させないことや、暴力団へ利益供与した事業者名を公表することを規定。これに加え、融資打ち切りで事業者と暴力団の関係を断つ狙いがある。

 中山卓映・県警組織犯罪対策課長は「依然として事業者が暴力団の資金源になっている。金融取引から関係企業を排除することは、暴力団への資金源を断つ上で有効だ」としている。

城崎温泉:暴力団宿泊お断り 全74旅館、約款に明記/兵庫

 暴力団関係者の利用や進出を排除するため、城崎温泉旅館協同組合加盟のすべての旅館ホテルは、宿泊約款に暴力団関係者の宿泊を断る項目を盛り込み、泉源を管理する城崎町湯島財産区も温泉利用を拒否する条例改正を行った。

 宿泊約款は、県警の呼びかけに応え、74軒が11月末までに改訂した。「宿泊しようとする者が暴力団や関係者の場合は契約に応じない」とする項目を加えた。

 湯島財産区の管理者、中貝宗治市長は、城崎温泉利用条例に「暴力団員等が温泉掘削、温泉利用を申請した場合は承認しない」という条項を加える提案を行い、旅館経営者ら11人で構成する財産区議会が全会一致で可決した。

 城崎町史によると、1960年代に3団体70人超の関係者がおり、温泉街にその屋台がずらりと並んでいた。住民と警察が一体となった追放運動で70年、屋台撤去に成功した。町内の女性(57)は「子どものころはヌード劇場などがたくさんあり、夜外湯に行くのが怖かった」と話している。

 城崎温泉旅館協同組合は「この40年間、暴力団の再進出を町ぐるみで阻止してきた。約款改訂という先手を打つことで先輩から引き継いだ安全安心な温泉街を守っていきたい」と話している。

暴力団事務所が退去 住民の追放運動実る 仙台・立町/宮城

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 仙台市青葉区立町の住民らが、地区内のビルにある暴力団組事務所の使用差し止めを求めた訴訟で、指定暴力団山口組弘道会東海興業側が5日までに、和解に基づき、ビルから退去したことが関係者への取材で分かった。和解の立ち退き期限は7日だった。住民側は8日に最終確認する。
 関係者によると、組事務所内の荷物が運び出されたほか、外部を監視するカメラが撤去された。東海興業側は既に市中心部を離れたとの情報もあるという。
 住民側は「退去のスケジュールが予定通り進んでいると聞き、ほっとしている」と話している。
 山口組系など暴力団の取り締まりを強化している宮城県警は8日、住民と退去状況を最終確認する。東海興業側が別の地域に移っただけでは抜本的な解決にならないため、引き続き動向を注視する。
 ビルは立町小の通学路沿いにあることなどから、組事務所の撤去を求める機運が地域で高まり、住民ら約500人が昨年4月、仙台地裁に提訴。今年5月、東海興業側が11月7日までに退去することで和解した。
 和解には(1)ビル所有者は暴力団やその関係者以外にビルを売る(2)ビル所有者が11月25日までに売却先を見つけられなかった場合、訴訟で住民側を支援した県暴力団追放推進センター(仙台市)にビルを売る―などの内容が盛り込まれている。
 警察庁の安藤隆春長官は10月、住民側と懇談し「暴力団対策は、社会が一丸となって孤立させることが重要だ。暴力団を恐れ、立ち上がることをちゅうちょしている全国の住民に勇気を与えた」と評価した。


たばこ自販機「設置者が組幹部と交友」はダメ/福岡

 福岡市内の建設会社役員が日本たばこ産業(JT)と契約して設置したたばこの自動販売機について、JTが役員と暴力団との交友関係を問題視して契約を打ち切り、撤去していたことがわかった。


 暴力団とのかかわりを理由に契約更新を拒否したのは、全国のJT自販機で初めて。

 自販機はJTから設置者に無償貸与され、設置者は電気代を支払えば、売り上げに応じて販売手数料を受領できる。JTは今年1月、新規契約や更新の際、設置者に暴力団など反社会的勢力との関係が発覚した場合は、契約を打ち切る条項を新設。今回が初適用になった。

 撤去されたのは、暴力団幹部と親密な交際をしていたとして昨年12月に福岡県、福岡市から指名停止処分を受けた建設会社の役員が同市東区に設置した自販機2台。

 JT福岡支店は県と市が処分を公表後、役員が自販機の設置者になっていることを確認し、県警東署などに相談。「複数の職員で対応すること」「事前に警察に連絡を」とアドバイスを受けた上で、10月に期限が切れる契約を更新しないことを役員に伝えた。

 役員側は、暴力団との関係を断つ姿勢を示した上で、JT側の意向を受け入れたという。自販機は10月に撤去された。同支店は「設置者と暴力団との関係は表面化しにくいが、一つ一つ事例を積み重ねていくしかない。毅然(きぜん)とした態度で臨みたい」としている。

 笠野良尚・同署副署長は「警察と民間企業が協力して暴排に成功したケース。警察、企業、地域社会の連携は暴力団の弱体化に不可欠」と話している。

ファミレス結束 東入間署管内31店舗がネットワーク/埼玉

 ライバルのファミリーレストランが暴力団追放で一致結束-。県内のファミレスを舞台に暴力団による凶悪事件が相次いでいることから、東入間署管内のふじみ野、富士見、三芳の三市町にあるファミレス三十一店が二十日、同署とともに暴力団排除のためのネットワークを発足させた。 (山口哲人)

 ネットワークでは暴力団情報を共有したり、講習会を開いて不当要求などへの対応を協議するといい、競合するファミレス同士がタッグを組む県内初の取り組みになる。

 第一回の講習会となったこの日は、県警捜査員が暴力団組員役を実演し、対処方法を指導。捜査員が各店長に「客を安心させるためにも『警察を呼ぶ』と毅然(きぜん)と対応して」とアドバイスした。

 同署管内では、二年前に、ふじみ野市で指定暴力団の山口組住吉会の抗争による射殺事件が発生。先月末にも富士見市のファミレス「馬車道富士見みずほ台店」(島村浩司店長)で落ち合った組員がけんかとなり、店前で殺人未遂事件を起こした。管外の加須市でも、先月初めに、ファミレスで白昼に元組員による殺傷事件があった。

 布川賢二署長は「心安らげるテーブルに暴力団はいらない。暴力団を徹底的に取り締まるので力を合わせましょう」と呼び掛けた。ネットワークの会長を務める島村店長は「普段は競合他社だが、お客さまの安全のため、横のつながりを大切にして暴力団を排除したい」と話した。


暴追集会 住民350人 弘道会系拠点 東京・台東区移転

 指定暴力団山口組を実質支配する弘道会系の組の拠点が、東京都港区麻布十番から台東区竜泉の雑居ビルに移転した問題で、近隣の住民ら約350人が3日、組拠点近くの体育館で移転に反対する集会を開き「暴力団追放住民の会」を発足させた。参加者は「抗争事件が起きてからでは遅い。住民パワーで暴力団を排除していかなければならない」と団結を確認。ビル前をパレードし「この町には暴力団はいらない」と訴えた。

 移転してきたのは、警視庁が弘道会の東京進出の先導役とみている小松組。港区にフロント企業を置いて拠点としていたが、住民の反対運動に遭い、同社は2月、台東区の4階建て雑居ビルを取得し8月に移転登記した。ビルには組員や弘道会幹部が出入りし、警視庁は実質的な組事務所とみている。

 住民の会は弁護士らと協力し、組事務所としての使用差し止めを求める訴訟を起こすことも検討している。集会に参加した自営業の男性(68)は「住民がひるんだら暴力団の思うつぼ。追放を実現したい」と話した。

暴力団情報の照会可能に=低所得者向け融資の不正防止-厚労省

 厚生労働省は6日までに、各都道府県の社会福祉協議会(社協)が低所得者向けに融資する「生活福祉資金貸付制度」について、暴力団員の不正利用防止策を強化した。警察庁と共同で、各都道府県警が管理・保有する暴力団情報で申込者の身元を照会できる仕組みを構築。厚労省は各社協に警察との連携強化を、警察庁は都道府県警に対して社協への照会に応じるよう、それぞれ通知した。
 今後、窓口で申請を受け付ける市町村の社協が、暴力的な態度を取るなど「暴力団員の疑いあり」と判断したケースを都道府県の社協に報告。都道府県の社協は、都道府県警に情報提供を求める。警察の情報により、暴力団員と判明した時点で、社協は貸し付け契約の解除などを行う。
 貸付制度の対象は、市町村民税が非課税で、生活保護を受けていない低所得世帯。社協は医療や冠婚葬祭といった一時的な高額出費に対応することを目的に、低利または無利子で必要資金を貸し付けている。2008年度は全国で計約145億円(約1万5000件)を貸し付けた。
 ただ、療養期間1年以内の医療費だと最大170万円、冠婚葬祭費は同50万円などと貸付額が比較的高額なため、暴力団が資金源として悪用するケースが近年相次いでいる。

麻布十番に弘道会系企業 排除に住民奮闘3年間/東京

 日本最大の指定暴力団六代目山口組を実質支配する二代目弘道会系フロント企業「ケープロジェクト」が8月、東京・麻布十番の高級マンションから拠点を移した。入居から約3年。組事務所としての使用差し止めを求め結束した住民の努力が実った形だ。背景には警察と連携し、民事介入暴力に奔走する弁護士の後押しがあった。しかし、ケ社は現在、台東区内の雑居ビルに登記を移して活動を始めており、警視庁は警戒を強めている。

 麻布十番の住宅街に建つマンションの2LDKの部屋をケ社が購入したのは07年7月。代表者は弘道会の若頭補佐で小松組組長だ。警察当局は小松組弘道会の東京進出の先兵役とみておりケ社をそのフロント企業と認定している。

 弘道会山口組トップの篠田建市(通称・司忍)組長とナンバー2の高山清司若頭の出身組織。構成員数は約4000人。「反警察」の姿勢を末端まで徹底させて捜査員との接触を禁じているため、警察も実態をつかむのは困難だ。

 ケ社が購入した部屋には看板も表札もない。登記上は経営コンサルティング、不動産管理・仲介などが目的だ。だが上京した組幹部が頻繁に立ち寄り、組長の誕生日に別の組から花が届けられたこともあった。実態は組事務所であることは明らかだった。「空き部屋があれば買いますよ」。組長が住民に声をかけているという情報も伝わった。警視庁に危機感が広がった。

 ◇弁護士奔走 訴訟へ結束
 動いたのは、暴力団排除の思いを共有する弁護士たちだった。

 ケ社が入居してから3カ月後、マンション管理会社が暴力団追放運動推進都民センターに通報した。相談を受けた第一東京弁護士会民事介入暴力対策委員会のメンバーが、組事務所の使用差し止めを求める訴訟に向けた準備を始めた。

 だが幹部訪問の際にエレベーターを止めるぐらいで、迷惑行為はほとんどない。説明会を開いても、訴訟に賛同した住民は2割程度だった。

 メンバーは「若い衆が幹部から暴行されているのを見て腰が引けてしまったケースや、おとなしくしているのだからあえて事を荒立てる必要はないという人も少なくなかった」と振り返る。

 弁護団約20人は約35戸を戸別訪問し、抗争に巻き込まれる危険性や資産価値の下落を訴え、訴訟への理解を求め続けた。

 次第に賛同が広がり08年12月、千代田区の弁護士会館で区分所有者の臨時集会を開催。弁明の場として組長も招き、来場した場合に備え弁護団は議事進行のシナリオを用意、警官が別室で待機した。

 組長は現れなかった。使用差し止めを求める意見は半数を超え、即日、東京地裁に仮処分を申し立てた。組長側は異議を申し立てたが、09年4月に和解が成立。和解条項には(1)10年5月末までに部屋を売却(2)売却できない場合は、住民側が7000万円で買い取る権利を持つ(3)出入りをチェックできる監視カメラの設置--などが盛り込まれた。

 部屋の売却はまだ成立していないが組関係者の出入りは今はないという。

 「我々も最近は大変だ。追い出されて次の所に行くと、また住民運動に遭う。行く所がないんだよね」。組長は裁判官にそうこぼしたという。

 実際、ケ社は今年2月、台東区内の4階建てビルを取得していた。ケ社は8月、このビルに移転登記した。

 警視庁は弘道会の新拠点とみて警戒を強める。捜査幹部は「民暴排除の成否は、社会対暴力団という空気を醸成できるかどうかがカギになる」と話す。

祭り、花火大会関与禁止 暴力団資金、自治体条例で断て

 市民生活や企業活動に入り込み資金獲得を図る暴力団を排除するため、自治体が条例を制定する動きが広がっている。祭りに暴力団を関与させることを禁じたり、組員に利益供与した企業への罰則などを定めたりして社会と暴力団との関係を絶つことで、活動を封じ込めるのが狙い。

 条例をすでに制定している都道府県は佐賀、福岡、長崎、鹿児島、愛媛の5県。

 福岡県は4月施行の条例で、暴力団を利用しようとして組員らに利益供与した事業者への罰則を全国で初めて設けた。県内に本拠がある指定暴力団は5団体と全国で最も多く、発砲事件も2004年から5年連続で全国最多だ。条例の狙いは「根源対策」。捜査当局は「企業などからの資金提供の遮断で暴力団は弱っていく」とみる。

 8月施行の愛媛県の条例は、祭りや花火大会の主催者に暴力団とかかわらないよう求める。新居浜市であった祭りのPRカレンダーを購入するよう働きかけていた山口組系暴力団に03~07年の5年間、企業や自治会などが賛助金名目で計約2300万円を支払っていたことが発覚したため条例に盛り込んだ。

 鹿児島県では4月の条例施行と同時に、暴力団追放のための訴訟や事務所買い取りの支援を目的に1億円の基金を創設。県警幹部は「資金に裏打ちされた支援でこそ実効性がある」と話す。

 警察庁によると、条例案を議会に提出したり、パブリックコメントを募ったりするなど制定の準備が進んでいるのは、京都、兵庫、高知、徳島、三重、茨城、栃木、群馬、神奈川、大分の10府県。他に大阪府や滋賀県など、全国的に制定に向けて検討が進む。

 京都府の条例案は、世界遺産などの周囲200メートル内で事務所を新設しないよう明記。山口組総本部(神戸市灘区)を抱える兵庫県は、各地の直系組長が総本部に通うための別宅を新たに構えたり不動産業者らが別宅開設に協力したりすることを禁じる方針だ。

 高知県では、組員の社会復帰支援に踏み込む。暴力団からの離脱だけでなく、仕事や住まい探しを助ける「社会復帰アドバイザー」を設置する方針。大阪府は条例は未制定だが、06年4月、暴力団等排除措置要綱を制定した。府警が暴力団と関係していると認定した業者の公共事業の入札参加を認めなかったり、契約を解除したりする。これまで府は28社の通報を受け、23社を入札から排除した。

組関係業者県HPに 下請け工事排除で公表へ/福岡

 県は、発注工事から暴力団の関係業者を排除するため、8月から元請け業者に加えて下請け業者も排除対象とするのに合わせて、対象となる業者名などをホームページで公表することを決めた。

 元請けが下請けを選定する際の参考にしてもらい、確実に工事から暴力団の関係業者を排除するのが狙い。ホームページの「入札情報」の欄に、県警からの情報提供に基づき、業者名や所在地、排除期間、排除理由を掲載する。

 県は8月から工事請負契約書の内容を改定し、元請けが暴力団の関係業者を下請けに使うことを禁止する。違反した場合は、元請けを指名停止とするとともに、下請けとの契約解除を求める。下請けについても、工事から6か月以上排除する。

工藤会新事務所前に24時間態勢 県警、警官詰め所を開設/福岡

 指定暴力団工藤会の新事務所(小倉南区)設置問題で、県警は4日、事務所の向かい側に24時間態勢で監視する詰め所を開設した。小倉南署員3人が常駐し、近くの小学校や幼稚園などに通う子どもたちの安全確保などに目を光らせる。

 県警によると、詰め所はプレハブ2階建てで、所有する北九州市から借り受ける。同様の詰め所は直方市などで見られたという。

 この日、同署の岡栄興署長らが入り口そばに「警察官立寄所」と書かれた看板を掛けた。岡署長は「24時間監視し、即時に対応できるようにした。活動拠点として活用したい」と話した。

情報提供は全暴力団員分=3万8000人、証券会社に―即時照会体制構築へ・警察庁

 日本証券業協会(日証協)に対する暴力団情報の提供をめぐり、警察庁は26日、すべての暴力団員約3万8600人の情報を提供すると発表した。証券会社が新規顧客との取引に関し、暴力団員かどうかを即時に照会できる制度の構築を目指す。
 警察庁は、日証協が導入を検討している反社会的勢力のデータベースを通じて情報を提供する仕組みを構築。顧客の氏名や生年月日などを入力すれば、警察が認定した暴力団員かどうかを即時に判定できるようにする。
 情報は定期的に更新し、暴力団を辞めた元組員や暴力団と関係が深い「準構成員」は対象にしない。情報管理を徹底する必要があり、セキュリティーの確保や情報提供の具体的な仕組みについては今後検討する。運用開始は早くても来年度以降になりそうだ。 

暴力団事務所撤去を 大津で住民ら総決起大会/滋賀

 県内最大の暴力団組織である淡海一家の事務所撤去(大津市長等一丁目)を求める暴力団追放大津地区総決起大会が23日、大津市の明日都浜大津で開かれた。

 淡海一家は昨年2月に、警察庁が取り締まりを強化する指定暴力団山口組の直系組織となり、市防犯協会暴力排除推進協議会が2004年以来となる大会を開いた。

 同市長等、中央、逢坂学区の住民250人が参加。目片允章・協議会長が「暴力団のいない明るく住みよいまちづくりは市民の願い」とあいさつ。出席した木下三治・大津署長も「皆さまの声と警察の取り締まりが、暴力団を社会から排除する両輪になる」と呼び掛けた。

 参加者全員で「暴力団は出て行け」「住民パワーで戦うぞ」とシュプレヒコールをあげた後、主催者数人が淡海一家事務所を訪れ、組員に事務所撤去の要望書を手渡した。 

日証協が暴力団排除で自主ルール-取引禁止義務付け

 日本証券業協会が会員会社に対し、暴力団など「反社会的勢力」との取引禁止や関係解消を義務付ける自主ルールを制定したことが20日、明らかになった。

 取引禁止などを明文化することで証券業界における暴力団排除の姿勢を鮮明にする。協会の監査でルール違反が分かれば、過怠金を科するなど独自の処分を行えるようになる。証券会社などにルールの周知を徹底させ、一部を除き7月1日から施行する。

 制定したのは「反社会的勢力との関係遮断に関する規則」。暴力団や暴力団関係企業などの反社会的勢力であることを知りながら有価証券の売買取引を行うことや、こうした勢力への便宜供与、資金提供などを禁じる。会員会社に反社会的勢力と関係を断つための「基本方針」を策定させ、公表させる。

みかじめ料拒否の150店一目で/高知

 中村署や同署管内(四万十市、黒潮町)の飲食店などでつくる「中村地区みかじめ料等縁切り同盟」(上岡昌浩会長)の加盟店150店の紹介マップ=写真=ができた。みかじめ料の支払いを拒んでいる加盟店を観光客らに知らせ、市民の暴力団排除の機運を高めようと、中村地区暴力追放推進協議会が初めて制作。同協議会の植田康一会長は「市民に縁切り同盟を広く知ってもらって加盟店を増やし、暴力団のいない街をつくっていきたい」と話している。

 マップはA3判で表に加盟店の場所を示した地図、裏に全店の住所と電話番号の一覧表を掲載し、1千枚つくった。土佐くろしお鉄道・中村駅の幡多観光情報コーナーや市観光協会、ホテル、旅館、市役所などで入手できる。中村駅では1日、中村署の安岡和弘署長や関係者らが観光客らに配布した。

 みかじめ料は暴力団が用心棒代などとして店側に不当に要求するお金で、暴力団の資金源になっているとされる。同署によると、同市内には暴力団事務所が1カ所あり、組員が約10人いる。

関西金融、反社会勢力ノー…地銀や信金 口座に強制解約条項

 関西の地方銀行や信用金庫が、暴力団関係者らの預金口座などを強制的に解約できる排除条項を新設し、反社会勢力との取引を根絶する取り組みを強化している。口座が振り込め詐欺やマネーロンダリング(資金洗浄)に悪用されることを防ぐためだ。

 これまでは融資面での対応が中心だったが、預金口座や貸金庫に排除対象を広げた。排除条項は、反社会勢力の「関係者であることが判明すれば、通知の上、解約できる」(みなと銀行、関西アーバン銀行)といった内容だ。

 情報共有化も進む。全国銀行協会は4月から地銀や信金に対し、官報や国土交通省の入札指名停止リストなどから集めた情報と、メガバンクが持つ情報を合わせたデータ提供を始めた。

 全銀協によると、ヤミ金や振り込め詐欺などに悪用され、停止する口座は年間3万~4万件台にのぼる。

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