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済州道の「永住権商売」が中国暴力団まで呼び入れた

中国の暴力団組織「黒社会」の組織員D(36)。Dは堂々と大韓民国のF-2ビザを持っていた。F-2ビザは国内のどこでも自由に滞在でき、職場も自由に選択できるビザだ。韓国で働くことを望む外国人が十分に資格があると認められる場合に出すのが普通だ。

Dは昨年、このビザを取得し、1年近く黒社会の幹部Lの韓国内逃避生活を世話した。ソウルに住宅を用意し、Lが隠れて生活できるよう助けた。しかし後にこうした行為が明らかになり、先月初め警察に追放された。

中国暴力団員Dはどのようにビザを取得したのだろうか。済州道の「投資移民制度」を通じてだ。外国人が済州道の不動産に5億ウォン(約4500万円)以上を投資すれば、F-2ビザを取得でき、その後5年間不動産を所有すれば永住権まで与えられる制度だ。

Dはこれを活用した。昨年5億9000万ウォンで済州道のあるリゾートの分譲を受け、F-2ビザを取得した。身元照会はきちんと行われなかった。「インターポールの手配対象でなければ誰にでもF-2ビザを出すことになっている」というのが済州出入国管理事務所の説明だ。

Dは警察に追放される時、むしろ「韓国に投資までした自分をなぜ追放するのか」と怒ったという。きっかけは済州道が提供した。2010年に済州道が投資移民制度を導入する当時はこう考えたという。「中国の富裕層は誇示するために外国永住権を持つことを望む。したがって投資移民制を施行すれば、中国人の永住権需要を狙って中国人が購入する多くの不動産やリゾートが建設され、済州道は自然に開発される。さらに中国の富裕層は永住権を持つ国を度々訪問し、落としていくお金も少なくない」。

予想は的中した。すでに351人の中国人が済州の不動産に投資し、F-2ビザを取得した。しかし投資移民制の副作用も少なくない。中国の暴力団までが難なくF-2ビザを取得したのが一例だ。

副作用はほかにもある。いま漢拏山(ハンラサン)はリゾートを建設する中国資本によって掘り返されている。F-2ビザ、さらに韓国永住権を望む中国人への分譲を狙ったリゾートだ。表面はリゾート開発だが、内心は「永住権を付けて売る」ということだ。このため漢拏山が“乱開発”されている。

世の中に副作用がない制度はほとんどない。重要なのは副作用が減るように制度を改善することだ。済州の投資移民関連制度も一度手を加えるべき時期だ。暴力団までがF-2ビザを手に入れることがないように、また永住権商売目的で漢拏山が乱開発されることがないように。
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