福岡地裁:工藤会総裁・野村被告に死刑判決
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福岡地裁(足立勉裁判長)は24日、全国で唯一の特定危険指定暴力団・工藤會が関与したとされる市民襲撃4事件で、殺人や組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などの罪に問われた工藤會トップで総裁の野村悟被告(74)と、工藤會ナンバー2で会長の田上不美夫被告(65)の判決公判で、足立裁判長は求刑通り、野村被告に死刑を言い渡した。田上被告にも無期懲役(求刑無期懲役、罰金2000万円)を言い渡した。指定暴力団トップへの死刑判決は初めて。
午前10時から始まった判決公判で、足立裁判長は「主文」の言い渡しを後に回し、判決理由の朗読から始めた。その中で足立裁判長は、4事件すべてで両被告と実行役らとの共謀があったと認定。うち唯一死亡者が出て両被告が殺人罪などに問われている元漁協組合長射殺事件では「野村被告は首謀者として関与した」と指摘した。
各事件は野村被告が意思決定し、「指揮命令系統を利用して組織的に行われた」と指摘。野村被告について「極刑をもって臨まなければ社会正義を実現できない」とし、田上被告に対しても「刑事責任は野村被告に次いで重い」と批判した。
午後4時ごろ、死刑判決を言い渡された野村被告は、「公正な判断をお願いしたんだけど、全部追認、追認。こんな裁判あるんか。あんた、生涯、この事後悔するよ」と足立勉裁判長に向かって強い口調で発言。無期懲役を言い渡された田上被告は「ひどいな、あんた、足立さん」と述べ、足立裁判長は2度、「退廷してください」と求めた。
4事件の実行に関わった組員らは既に有罪判決が出て一部は確定しており、両被告の直接的な指示を示す証拠がない中、両被告と組員らとの共謀が成立するかが最大の争点だった。
野村被告は工藤會への上納金を脱税したとして2018年7月に懲役3年、罰金8000万円の判決を受け、2021年2月に最高裁で上告を棄却されている。
福岡地裁(足立勉裁判長)は24日、全国で唯一の特定危険指定暴力団・工藤會が関与したとされる市民襲撃4事件で、殺人や組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などの罪に問われた工藤會トップで総裁の野村悟被告(74)と、工藤會ナンバー2で会長の田上不美夫被告(65)の判決公判で、足立裁判長は求刑通り、野村被告に死刑を言い渡した。田上被告にも無期懲役(求刑無期懲役、罰金2000万円)を言い渡した。指定暴力団トップへの死刑判決は初めて。
午前10時から始まった判決公判で、足立裁判長は「主文」の言い渡しを後に回し、判決理由の朗読から始めた。その中で足立裁判長は、4事件すべてで両被告と実行役らとの共謀があったと認定。うち唯一死亡者が出て両被告が殺人罪などに問われている元漁協組合長射殺事件では「野村被告は首謀者として関与した」と指摘した。
各事件は野村被告が意思決定し、「指揮命令系統を利用して組織的に行われた」と指摘。野村被告について「極刑をもって臨まなければ社会正義を実現できない」とし、田上被告に対しても「刑事責任は野村被告に次いで重い」と批判した。
午後4時ごろ、死刑判決を言い渡された野村被告は、「公正な判断をお願いしたんだけど、全部追認、追認。こんな裁判あるんか。あんた、生涯、この事後悔するよ」と足立勉裁判長に向かって強い口調で発言。無期懲役を言い渡された田上被告は「ひどいな、あんた、足立さん」と述べ、足立裁判長は2度、「退廷してください」と求めた。
4事件の実行に関わった組員らは既に有罪判決が出て一部は確定しており、両被告の直接的な指示を示す証拠がない中、両被告と組員らとの共謀が成立するかが最大の争点だった。
野村被告は工藤會への上納金を脱税したとして2018年7月に懲役3年、罰金8000万円の判決を受け、2021年2月に最高裁で上告を棄却されている。