東京高裁:覚醒剤密輸の住吉会系元組長に無期懲役 1審判決支持
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東京高裁(近藤宏子裁判長)で5日、茨城県ひたちなか市付近の沖合で2017年8月、船で受け渡しする「瀬取り」という手法で覚醒剤約480キロ末(端価格307億円相当)を香港から密輸したとして、覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)などの罪に問われた元・指定暴力団・住吉会系「羽黒一家五代目」幹部で「海老澤組」組長・海老沢浩被告(61)=宇都宮市平出町=の控訴審判決が開かれ、無期懲役、罰金1000万円とした1審の水戸地裁判決を支持し、被告の控訴を棄却した。

押収された覚醒剤

控訴審で弁護側は、「船や乗員の手配など実行は別の男だ」として、被告はあくまで香港マフィアと日本側の「連絡役」にすぎず、既に同罪で懲役23年の判決が出た漁師の男(55)と責任の重さは同程度と主張していた。
2審の判決で近藤裁判長は「共犯者に指示を出すなど主導的な役割を果たし、保管場所を手配するなど、運び屋にすぎないと言えないのは明らかだ。日本側の最高責任者だと認定した1審の判断に不合理な点はない」、「弁護側の主張はいずれも理由がなく、1審判決が重すぎて不当であるとはいえない」と弁護側の訴えを退け、1審に続いて無期懲役と罰金1000万円を言い渡した。
海老沢被告は他の男らと共謀し、2017年8月21日、ひたちなか市の東方沖で、船から覚醒剤を漁船に積み替え、同22日、同市の那珂湊漁港に陸揚げして輸入した。2020年10月の水戸地裁では、覚醒剤事件で茨城県内初とみられる無期懲役判決が求刑通り言い渡されていた。
東京高裁(近藤宏子裁判長)で5日、茨城県ひたちなか市付近の沖合で2017年8月、船で受け渡しする「瀬取り」という手法で覚醒剤約480キロ末(端価格307億円相当)を香港から密輸したとして、覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)などの罪に問われた元・指定暴力団・住吉会系「羽黒一家五代目」幹部で「海老澤組」組長・海老沢浩被告(61)=宇都宮市平出町=の控訴審判決が開かれ、無期懲役、罰金1000万円とした1審の水戸地裁判決を支持し、被告の控訴を棄却した。

押収された覚醒剤

控訴審で弁護側は、「船や乗員の手配など実行は別の男だ」として、被告はあくまで香港マフィアと日本側の「連絡役」にすぎず、既に同罪で懲役23年の判決が出た漁師の男(55)と責任の重さは同程度と主張していた。
2審の判決で近藤裁判長は「共犯者に指示を出すなど主導的な役割を果たし、保管場所を手配するなど、運び屋にすぎないと言えないのは明らかだ。日本側の最高責任者だと認定した1審の判断に不合理な点はない」、「弁護側の主張はいずれも理由がなく、1審判決が重すぎて不当であるとはいえない」と弁護側の訴えを退け、1審に続いて無期懲役と罰金1000万円を言い渡した。
海老沢被告は他の男らと共謀し、2017年8月21日、ひたちなか市の東方沖で、船から覚醒剤を漁船に積み替え、同22日、同市の那珂湊漁港に陸揚げして輸入した。2020年10月の水戸地裁では、覚醒剤事件で茨城県内初とみられる無期懲役判決が求刑通り言い渡されていた。