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複数暴力団が協力して覚醒剤密輸 日台連携で逮捕

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 熊本県天草市の漁港に係留した船内から大量の覚醒剤が見つかった事件で、福岡県警などによる逮捕者の中には複数の指定暴力団関係者がいて、暴力団同士が協力していた可能性がある。

押収された約590キロの覚醒剤
押収された覚醒剤

 県警などは台湾人2人や広島県東広島市の無職少年(19)を覚醒剤取締法違反(営利目的所持)容疑で現行犯逮捕。別の10人も同法違反(営利目的輸入予備)容疑で逮捕した。13人は容疑をおおむね否認している。

 13人の中には、指定暴力団・山口組元組員や住吉会関係者がいるという。この規模の密輸では大量の資金を用意する必要があり、県警などは複数の組織が協力した可能性もあるとみて調べている。

 この事件は、日本の警察、海上保安庁、税関などの関係機関と、台湾当局との連携で覚醒剤の国内流入を阻止した。一度の押収量としては過去3番目に多く、日台の捜査当局は、国際的な密売組織が関与した疑いもあるとみて捜査を進めている。

 今年6月、「薬物の密輸が行われそうだ」と台湾の海巡署(海上保安庁に相当)から日本側に情報が寄せられた。日台の関係機関は昨年12月、密輸対策で連携する覚書を交わしていた。

 台湾の警察当局によると、台湾人の会社役員、黄奕達容疑者(43)が国際的な密輸を計画しているとの情報を入手。黄容疑者が日本に繰り返し渡航していることもわかった。

 福岡県警や第7管区海上保安本部などは、海上で船から荷物を受け取る「瀬取り」で密輸が行われるとみて捜査を進めた。黄容疑者らを追う中で、台湾人漁業、洪福財容疑者(68)らが宮崎県内のホテルを転々としながら、宮崎市内の港に係留されている漁船に出入りしていることを確認した。

 11月にも不審な動きはあり、この時は漁船が宮崎市内を出港後、悪天候のためにそのまま帰港した。今月に入り、同じ船が再び出港。海保はレーダーなどで追跡し、捜査員らは南九州地方や沖縄で警戒した。

 今月10日、黄容疑者と日本で接触するなど、密輸計画への関与が疑われていた台湾人デザイナー(38)が、福岡からレンタカーで天草に向かい捜査員らも天草に集結した。

 翌11日、宮崎市を出港していた漁船は天草沖数十キロの海上を燃料切れで漂流していた。近くを通った別の船に救助され、天草市の魚貫港にえい航された。

 駆けつけた捜査員らが、漁船の船倉にあった麻袋の中から覚醒剤を見つけ、乗船していた洪容疑者ら3人が覚醒剤取締法違反容疑で現行犯逮捕された。

 押収量は約590キロ(末端価格約354億円相当)で薬物乱用者の通常使用量約1967万回分。ポリ袋入りで1袋約2キロ。295袋が5袋ずつ59個の段ボール箱に入り麻袋に包まれ船倉に並んでいた。



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