傷害事件の映像消去 山口組系「兼一会」会長ら11人を逮捕
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大阪府警捜査4課は14日、警察の家宅捜索を受けると知りながら、傷害事件の証拠となる監視カメラの映像を消去したとして、指定暴力団・六代目山口組系「極心連合会」の副会長で、「二代目兼一会」会長、植野雄仁こと金圭轍容疑者(66)=大阪市中央区島之内2丁目=ら組員11人を組織犯罪処罰法違反(組織犯罪証拠隠滅)の疑いで逮捕した。同課は認否を明らかにしていない。
逮捕容疑は共謀して2月7日、大阪の繁華街ミナミにある組事務所で、屋外の監視カメラで録画された傷害事件の映像を、警察が家宅捜索で差し押さえると知りながら消した疑い。
捜査4課によると、事件は2月7日未明に同事務所近くで発生。指定暴力団・任侠山口組幹部らを集団で暴行したとして、傷害などの疑いで金容疑者の組の幹部ら6人が逮捕された。
府警は当初、映像の任意提出を求めたが応じなかったため家宅捜索。押収した映像は該当部分が削除されていた。11人は捜索の際、事務所にいたという。
大阪府警捜査4課は14日、警察の家宅捜索を受けると知りながら、傷害事件の証拠となる監視カメラの映像を消去したとして、指定暴力団・六代目山口組系「極心連合会」の副会長で、「二代目兼一会」会長、植野雄仁こと金圭轍容疑者(66)=大阪市中央区島之内2丁目=ら組員11人を組織犯罪処罰法違反(組織犯罪証拠隠滅)の疑いで逮捕した。同課は認否を明らかにしていない。
逮捕容疑は共謀して2月7日、大阪の繁華街ミナミにある組事務所で、屋外の監視カメラで録画された傷害事件の映像を、警察が家宅捜索で差し押さえると知りながら消した疑い。
捜査4課によると、事件は2月7日未明に同事務所近くで発生。指定暴力団・任侠山口組幹部らを集団で暴行したとして、傷害などの疑いで金容疑者の組の幹部ら6人が逮捕された。
府警は当初、映像の任意提出を求めたが応じなかったため家宅捜索。押収した映像は該当部分が削除されていた。11人は捜索の際、事務所にいたという。
ひき逃げで逮捕の稲川会系組員 他人名義の車を使用
今月11日に北海道苫小牧市で、指定暴力団・稲川会系組員がひき逃げの疑いで逮捕された事件で、組員が乗っていた車は他人名義だったことがわかった。
稲川会系組員、奥正弘容疑者(58)は11日午前6時前、苫小牧市船見町1丁目の道道で信号待ちの車に追突し50代の男性にケガをさせ、そのまま逃げた疑いで13日午後に送検された。事件発生から2時間後、道警が奥容疑者を見つけ呼気検査をしたところ、基準の3倍近いアルコールが検出され、その後の調べで奥容疑者が乗っていた車は他人名義だったことがわかった。
奥容疑者はひき逃げの容疑は認めているが「立ち寄り先に着いてから酒を飲んだ」と飲酒運転は否認している。道警は奥容疑者の事件前後の行動を調べるとともに車の所有者からも事情を聞いている。
稲川会系組員、奥正弘容疑者(58)は11日午前6時前、苫小牧市船見町1丁目の道道で信号待ちの車に追突し50代の男性にケガをさせ、そのまま逃げた疑いで13日午後に送検された。事件発生から2時間後、道警が奥容疑者を見つけ呼気検査をしたところ、基準の3倍近いアルコールが検出され、その後の調べで奥容疑者が乗っていた車は他人名義だったことがわかった。
奥容疑者はひき逃げの容疑は認めているが「立ち寄り先に着いてから酒を飲んだ」と飲酒運転は否認している。道警は奥容疑者の事件前後の行動を調べるとともに車の所有者からも事情を聞いている。
特殊詐欺グループの統括役 山口組系中島組幹部を再逮捕
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警視庁は、東京都小金井市の50代の女性から現金をだまし取ったとして、特殊詐欺グループの統括役として逮捕されている指定暴力団・山口組系幹部を再逮捕した。
藤井幸治容疑者
再逮捕されたのは山口組系「二代目中島組」幹部・藤井幸治容疑者(56)。藤井容疑者は「全く身に覚えがありません」と容疑を否認している。
藤井容疑者は2016年2月、小金井市の女性(当時58)に嘘の電話を掛けて850万円をだまし取った疑いが持たれている。
警視庁によると、これまでに全国に拠点がある特殊詐欺グループのメンバー21人が逮捕されていて、藤井容疑者はこのグループの統括役だったとみられている。被害額は全国で約1億円に上るという。
警視庁は、東京都小金井市の50代の女性から現金をだまし取ったとして、特殊詐欺グループの統括役として逮捕されている指定暴力団・山口組系幹部を再逮捕した。
藤井幸治容疑者
再逮捕されたのは山口組系「二代目中島組」幹部・藤井幸治容疑者(56)。藤井容疑者は「全く身に覚えがありません」と容疑を否認している。
藤井容疑者は2016年2月、小金井市の女性(当時58)に嘘の電話を掛けて850万円をだまし取った疑いが持たれている。
警視庁によると、これまでに全国に拠点がある特殊詐欺グループのメンバー21人が逮捕されていて、藤井容疑者はこのグループの統括役だったとみられている。被害額は全国で約1億円に上るという。
別の殺人告白の死刑囚が無罪主張 一人は「殺させました」
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2003年に前橋市で起きた前橋スナック乱射事件などで死刑確定後、別の2人の殺害に関与したことが明らかになったとして、改めて殺人罪に問われた元住吉会系幸平一家傘下、「矢野睦会」会長、、矢野治被告(69)の裁判員裁判の初公判が12日、東京地裁(楡井(にれい)英夫裁判長)であった。矢野被告側は起訴事実を否認し、無罪を主張した。死刑囚が被告となる裁判員裁判は初めてとみられる。
起訴状では、矢野被告は1996年8月、暴力団関係者ら3人(いずれも死亡)と共謀し、神奈川県伊勢原市の路上に止めた車の中で不動産業の津川静夫さん(当時60歳)の首を絞めて殺害。98年4月には、東京都豊島区のマンションで元会社社長の斎藤衛さん(同49歳)の首を絞めて殺害したとしている。
矢野被告は罪状認否で、津川さんについて「名前すら知りません」と関与を否定。斎藤さんについては「私は殺していません」と述べた一方、「(別の者に指示して)殺させました」とも話した。弁護人は「矢野被告が自分で斎藤さんの首を絞めたという事実は存在しない」などと述べ、2件とも無罪だと主張した。
検察側は冒頭陳述で、津川さんの事件について、「津川さんが所有する土地の権利を手に入れるためだった」と動機を指摘。斎藤さんの事件については「捜査段階の調べに対し、矢野被告は『自分がネクタイで首を絞めた』と供述していた」と主張した。
矢野被告は暴力団組長だった03年1月、配下の組員2人(いずれも死刑確定)と共謀し、対立する暴力団の元組長の殺害を計画。実行役の2人が前橋市のスナックの店内外で銃を乱射し、市民3人を含む4人を殺害した。矢野被告は殺人罪などに問われ、1、2審で死刑判決を受け、最高裁が14年3月に上告を棄却。死刑が確定していた。
2003年に前橋市で起きた前橋スナック乱射事件などで死刑確定後、別の2人の殺害に関与したことが明らかになったとして、改めて殺人罪に問われた元住吉会系幸平一家傘下、「矢野睦会」会長、、矢野治被告(69)の裁判員裁判の初公判が12日、東京地裁(楡井(にれい)英夫裁判長)であった。矢野被告側は起訴事実を否認し、無罪を主張した。死刑囚が被告となる裁判員裁判は初めてとみられる。
起訴状では、矢野被告は1996年8月、暴力団関係者ら3人(いずれも死亡)と共謀し、神奈川県伊勢原市の路上に止めた車の中で不動産業の津川静夫さん(当時60歳)の首を絞めて殺害。98年4月には、東京都豊島区のマンションで元会社社長の斎藤衛さん(同49歳)の首を絞めて殺害したとしている。
矢野被告は罪状認否で、津川さんについて「名前すら知りません」と関与を否定。斎藤さんについては「私は殺していません」と述べた一方、「(別の者に指示して)殺させました」とも話した。弁護人は「矢野被告が自分で斎藤さんの首を絞めたという事実は存在しない」などと述べ、2件とも無罪だと主張した。
検察側は冒頭陳述で、津川さんの事件について、「津川さんが所有する土地の権利を手に入れるためだった」と動機を指摘。斎藤さんの事件については「捜査段階の調べに対し、矢野被告は『自分がネクタイで首を絞めた』と供述していた」と主張した。
矢野被告は暴力団組長だった03年1月、配下の組員2人(いずれも死刑確定)と共謀し、対立する暴力団の元組長の殺害を計画。実行役の2人が前橋市のスナックの店内外で銃を乱射し、市民3人を含む4人を殺害した。矢野被告は殺人罪などに問われ、1、2審で死刑判決を受け、最高裁が14年3月に上告を棄却。死刑が確定していた。
「半グレ」4団体のトップ逮捕 大阪府警が摘発強化
大阪府警が、暴力団組織に属さない「半グレ」と呼ばれる不良集団の摘発を強化している。少なくとも4団体のリーダー格を10月までに逮捕。表立った活動が難しくなった暴力団が半グレを隠れみのにしているとの指摘もあり、府警は一部の団体を「準暴力団」と認定している。学生が所属する団体もあるとされ、府警は実態解明を進めている。
昨年9月、大阪・ミナミの路上で通行人が 「おまえが当たってきたせいで財布をなくした。21万円払え」などと因縁を付けられて暴行を受け、金品を奪われる事件が4件相次いだ。府警は今年3月以降、大阪市内の無職の男(24)ら8人を強盗致傷などの疑いで逮捕。男は50~60人が所属する半グレ集団「軍団立石」のリーダー格だった。
府警は6月にも、半グレ集団「米谷グループ」のリーダー格の男(38)を威力業務妨害などの容疑で逮捕。暴力団へのみかじめ料の支払いを拒んだ飲食店従業員を脅したとされ、男は調べに「暴力団と懇意に付き合っている」と供述した。9月には20代の男性を監禁したとして、別の半グレ集団のリーダーの男(42)が、暴力団幹部とともに逮捕されている。
半グレの中でも、府警が「準暴力団」として警戒しているのが「O7(アウトセブン)」と「アビス」の2団体。
府警は9~10月、アウトセブンのリーダー格の男(34)を保険金詐欺などの容疑で計3回逮捕。この団体は格闘技団体の元メンバーらで構成し、ミナミを拠点に100人以上が所属しているという。
一方、数百人が所属し、最大規模と言われるのがアビス。捜査関係者によると、学生を含む10代の男女が多数所属し、一時アウトセブンと対立していた。飲食店の客引きで収益を上げているとされるが、詳しい実態は分かっていない。
半グレは締め付けが厳しい暴力団に代わり、みかじめ料の徴収や売春、特殊詐欺などのシノギを拡大させている。摘発されても、名前やメンバーを変えて残り続けるとみられている。
昨年9月、大阪・ミナミの路上で通行人が 「おまえが当たってきたせいで財布をなくした。21万円払え」などと因縁を付けられて暴行を受け、金品を奪われる事件が4件相次いだ。府警は今年3月以降、大阪市内の無職の男(24)ら8人を強盗致傷などの疑いで逮捕。男は50~60人が所属する半グレ集団「軍団立石」のリーダー格だった。
府警は6月にも、半グレ集団「米谷グループ」のリーダー格の男(38)を威力業務妨害などの容疑で逮捕。暴力団へのみかじめ料の支払いを拒んだ飲食店従業員を脅したとされ、男は調べに「暴力団と懇意に付き合っている」と供述した。9月には20代の男性を監禁したとして、別の半グレ集団のリーダーの男(42)が、暴力団幹部とともに逮捕されている。
半グレの中でも、府警が「準暴力団」として警戒しているのが「O7(アウトセブン)」と「アビス」の2団体。
府警は9~10月、アウトセブンのリーダー格の男(34)を保険金詐欺などの容疑で計3回逮捕。この団体は格闘技団体の元メンバーらで構成し、ミナミを拠点に100人以上が所属しているという。
一方、数百人が所属し、最大規模と言われるのがアビス。捜査関係者によると、学生を含む10代の男女が多数所属し、一時アウトセブンと対立していた。飲食店の客引きで収益を上げているとされるが、詳しい実態は分かっていない。
半グレは締め付けが厳しい暴力団に代わり、みかじめ料の徴収や売春、特殊詐欺などのシノギを拡大させている。摘発されても、名前やメンバーを変えて残り続けるとみられている。
他人のクレジットカードを使用 稲川会系組長逮捕
神奈川県警暴力団対策課は9日、クレジットカードの持ち主と共謀し、飲食代金の支払いを免れたとして指定暴力団・稲川会系「十一代目堀井一家」傘下「鈴成組」組長、鈴木成利容疑者(52)=同県藤沢市片瀬=を詐欺容疑で逮捕した。容疑を認めている。
逮捕容疑は、同市内に住む50代のパート従業員の女と共謀して平成29年12月6日、東京都港区の飲食店で、自分では使う権限のない女名義のクレジットカードを提示し、飲食代金約5千円の支払いを免れたとしている。
同課によると、鈴木容疑者と女は高校時代からの知り合い。鈴木容疑者は暴力団員であることからクレジットカードを作れず、女に対して「貸してくれないか」などと持ちかけた。女は取り調べに対し、「27年ごろに渡したと思う。使用した分は口座にきっちりお金を入れてくれたので、安易に貸してしまった」などと供述。女は容疑を認め、逃走の恐れがないことなどから同課は在宅で捜査を進めている。
逮捕容疑は、同市内に住む50代のパート従業員の女と共謀して平成29年12月6日、東京都港区の飲食店で、自分では使う権限のない女名義のクレジットカードを提示し、飲食代金約5千円の支払いを免れたとしている。
同課によると、鈴木容疑者と女は高校時代からの知り合い。鈴木容疑者は暴力団員であることからクレジットカードを作れず、女に対して「貸してくれないか」などと持ちかけた。女は取り調べに対し、「27年ごろに渡したと思う。使用した分は口座にきっちりお金を入れてくれたので、安易に貸してしまった」などと供述。女は容疑を認め、逃走の恐れがないことなどから同課は在宅で捜査を進めている。
業者選定めぐり市議に贈賄を申し込む 暴力団幹部を逮捕
岡山県警は、岡山県赤磐市議会議員に贈賄を打診したとして、暴力団幹部を逮捕した。
逮捕されたのは指定暴力団・神戸山口組系組幹部、在里吉孝容疑者(45)=岡山市中区=。在里容疑者の認否を明らかにしていない。
在里容疑者は今年6月、赤磐市が計画している介護福祉施設の設計・建設業者の選定で、赤磐市の男性市議が在里容疑者の有利になるような発言をしたことに対する謝礼として、男性市議に現金約100万円を渡すことを申し出たが、男性市議は受け取りを拒否したという。
逮捕されたのは指定暴力団・神戸山口組系組幹部、在里吉孝容疑者(45)=岡山市中区=。在里容疑者の認否を明らかにしていない。
在里容疑者は今年6月、赤磐市が計画している介護福祉施設の設計・建設業者の選定で、赤磐市の男性市議が在里容疑者の有利になるような発言をしたことに対する謝礼として、男性市議に現金約100万円を渡すことを申し出たが、男性市議は受け取りを拒否したという。
みかじめ料名目で56万円恐喝 山口組傘下組織幹部らを逮捕
岐阜県警は、岐阜県大垣市の飲食店経営者から、みかじめ料名目で現金を脅し取ったとして指定暴力団・六代目山口組系幹部らを恐喝容疑で逮捕した。
逮捕されたのは山口組系弘道会傘下「野内組」幹部、小林康人容疑者(49)=安八郡安八町南今ケ渕=ら4人。調べに対し、小林容疑者ら3人は黙秘し、1人は「覚えていない」と供述している。
県警によると4人は、岐阜県大垣市で飲食店を経営する男性に「ふざけるな」などと言い、みかじめ料名目で現金56万5000円を脅し取った疑いが持たれている。
県警は7日午後、関係先として野内組の組事務所を捜索し、4人が他の店からもみかじめ料名目で現金を脅し取り、暴力団の資金源となっていたとみて捜査を進めている。
逮捕されたのは山口組系弘道会傘下「野内組」幹部、小林康人容疑者(49)=安八郡安八町南今ケ渕=ら4人。調べに対し、小林容疑者ら3人は黙秘し、1人は「覚えていない」と供述している。
県警によると4人は、岐阜県大垣市で飲食店を経営する男性に「ふざけるな」などと言い、みかじめ料名目で現金56万5000円を脅し取った疑いが持たれている。
県警は7日午後、関係先として野内組の組事務所を捜索し、4人が他の店からもみかじめ料名目で現金を脅し取り、暴力団の資金源となっていたとみて捜査を進めている。
宮崎市の元山口組系組員刺殺 懲役14年から逆転無罪判決
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福岡高裁宮崎支部は1日、宮崎市で2016年、指定暴力団・山口組系元組員で解体業、本田真一さん(当時43)=宮城県岩沼市=が刺殺された事件の裁判で、凶器を持ってくるよう指示したとして殺人の罪に問われた指定暴力団・神戸山口組傘下会長に対し、逆転の無罪判決を言い渡した。
判決を受けたのは、指定暴力団・神戸山口組の4次団体で、池田組系志龍会傘下「龍克会」会長、田中克明被告(40)。
田中被告は、2016年8月、同4次団体で志龍会傘下「健成会」幹部、藤野悟被告(36)=殺人罪で懲役16年の刑が確定=と共謀し、本田さんの腹部を刃物で突き刺し、殺害した罪に問われていた。
今年2月の一審判決で、宮崎地裁は、「田中被告がほかの組員らに『道具持ってこい』と発言し、幹部組員の男が凶器を取りに行ったことで殺人の共謀が成立する」などとして田中被告に懲役14年の実刑判決を言い渡したが、田中被告は、「事実誤認があり無罪」と主張し控訴していた。
福岡高裁宮崎支部で開かれた1日の控訴審判決で根本渉裁判長は、「『道具持ってこい』という発言で、危害を加えることを指示したと認定するのは不合理で、発言したのが田中被告であるとも断定できない」などとして、一審判決を破棄。その上で田中被告に無罪を言い渡した。
判決を受け、福岡高検宮崎支部は「判決内容を精査し、適切に対応する」とコメントしている。
福岡高裁宮崎支部は1日、宮崎市で2016年、指定暴力団・山口組系元組員で解体業、本田真一さん(当時43)=宮城県岩沼市=が刺殺された事件の裁判で、凶器を持ってくるよう指示したとして殺人の罪に問われた指定暴力団・神戸山口組傘下会長に対し、逆転の無罪判決を言い渡した。
判決を受けたのは、指定暴力団・神戸山口組の4次団体で、池田組系志龍会傘下「龍克会」会長、田中克明被告(40)。
田中被告は、2016年8月、同4次団体で志龍会傘下「健成会」幹部、藤野悟被告(36)=殺人罪で懲役16年の刑が確定=と共謀し、本田さんの腹部を刃物で突き刺し、殺害した罪に問われていた。
今年2月の一審判決で、宮崎地裁は、「田中被告がほかの組員らに『道具持ってこい』と発言し、幹部組員の男が凶器を取りに行ったことで殺人の共謀が成立する」などとして田中被告に懲役14年の実刑判決を言い渡したが、田中被告は、「事実誤認があり無罪」と主張し控訴していた。
福岡高裁宮崎支部で開かれた1日の控訴審判決で根本渉裁判長は、「『道具持ってこい』という発言で、危害を加えることを指示したと認定するのは不合理で、発言したのが田中被告であるとも断定できない」などとして、一審判決を破棄。その上で田中被告に無罪を言い渡した。
判決を受け、福岡高検宮崎支部は「判決内容を精査し、適切に対応する」とコメントしている。
松戸連続発砲 稲川会系総長らを不起訴
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千葉地検は31日までに、松戸市で昨年相次いだ発砲事件で、殺人未遂や銃刀法違反(発射、加重所持)などの容疑で千葉県警が逮捕した指定暴力団・稲川会系二次団体総長ら男性6人について、不起訴処分とした。理由は明らかにしていない。
6人のうち稲川会系「十四代目大草一家」総長(69)ら4人は、同市の国道6号で昨年5月に発生した走行中のワゴン車が銃撃され乗っていた男性が重傷を負った事件に関与したとして、今年7月に逮捕されたが、処分保留で釈放されていた。
残りの2人のうち稲川会系「七代目田中一家」総長(73)は、昨年6月7日と30日にアパートなど計3カ所に実弾が撃ち込まれた発砲事件に関与したとして逮捕され、処分保留で釈放されていた。組幹部、町田壮範被告(46)は同30日の事件は今回不起訴となったが、同7日の事件で銃刀法違反などの罪で起訴されている。
一連の事件で県警は、計23人を逮捕した。地検はワゴン車銃撃事件で、殺人未遂と銃刀法違反の罪で実行役とされる稲川会系三次団体組長、伊沢隆志被告(48)ら2人を、アパート発砲事件では組織犯罪処罰法違反などの罪で別の稲川会系三次団体組長、小池正規被告(57)ら計6人を起訴した。
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6人のうち稲川会系「十四代目大草一家」総長(69)ら4人は、同市の国道6号で昨年5月に発生した走行中のワゴン車が銃撃され乗っていた男性が重傷を負った事件に関与したとして、今年7月に逮捕されたが、処分保留で釈放されていた。
残りの2人のうち稲川会系「七代目田中一家」総長(73)は、昨年6月7日と30日にアパートなど計3カ所に実弾が撃ち込まれた発砲事件に関与したとして逮捕され、処分保留で釈放されていた。組幹部、町田壮範被告(46)は同30日の事件は今回不起訴となったが、同7日の事件で銃刀法違反などの罪で起訴されている。
一連の事件で県警は、計23人を逮捕した。地検はワゴン車銃撃事件で、殺人未遂と銃刀法違反の罪で実行役とされる稲川会系三次団体組長、伊沢隆志被告(48)ら2人を、アパート発砲事件では組織犯罪処罰法違反などの罪で別の稲川会系三次団体組長、小池正規被告(57)ら計6人を起訴した。
偽造免許証で高級腕時計詐取 ドラゴン関係者2人逮捕
警視庁は、偽造運転免許証で高級腕時計をだまし取ったなどとして、準暴力団・チャイニーズドラゴンの関係者ら2人を逮捕した。
逮捕されたのはチャイニーズドラゴン関係者の宮地紀樹容疑者(44)と、松井繁信容疑者(38)の2人。
警視庁によると、松井繁信容疑者は、偽造の運転免許証などを使い、腕時計レンタルサイトから時価40万円相当のブルガリの腕時計をだまし取った疑いが持たれている。また、東京都品川区の質店で偽造免許証を示して、この腕時計を30万円で売却したとして宮地紀樹容疑者を逮捕した。宮地容疑者は容疑を否認、松井容疑者は認めている。
宮地容疑者の関係先からは偽造運転免許証が10枚以上押収され、他人名義のクレジットカードを作りマンションを契約するなどしていたと見られている。2人はほかにも、偽造免許証でクレジットカードを作るなどしたとみられ、被害総額が700万円を超えるとみている。
逮捕されたのはチャイニーズドラゴン関係者の宮地紀樹容疑者(44)と、松井繁信容疑者(38)の2人。
警視庁によると、松井繁信容疑者は、偽造の運転免許証などを使い、腕時計レンタルサイトから時価40万円相当のブルガリの腕時計をだまし取った疑いが持たれている。また、東京都品川区の質店で偽造免許証を示して、この腕時計を30万円で売却したとして宮地紀樹容疑者を逮捕した。宮地容疑者は容疑を否認、松井容疑者は認めている。
宮地容疑者の関係先からは偽造運転免許証が10枚以上押収され、他人名義のクレジットカードを作りマンションを契約するなどしていたと見られている。2人はほかにも、偽造免許証でクレジットカードを作るなどしたとみられ、被害総額が700万円を超えるとみている。
川崎駅コインロッカーに拳銃保管 稲川会系組員ら逮捕
神奈川県警薬物銃器対策課と川崎署などは1日までに、駅のコインロッカーに拳銃と実弾などの入ったバッグを保管していたとして、指定暴力団・稲川会系組員、上野晃司容疑者(45)=川崎市川崎区日ノ出町1丁目=と、無職の高木麻衣容疑者(22)=静岡県伊東市宇佐美=を銃刀法違反(所持など)の疑いで逮捕した。
逮捕容疑は6月15~18日、JR川崎駅の東西自由通路に設置されたデジタル式のコインロッカーに、新聞紙とポリ袋に包まれた拳銃2丁と実弾21発を保管し所持した疑い。
上野容疑者らは預けた4日後に回収に訪れたが、1日分の料金しか支払っていなかったためロッカーが開かず、拳銃などの入ったバッグはすでに管理業者に回収された後だった。上野容疑者は「(認否は)弁護士と相談して決める」と話し、高木容疑者は「拳銃が入っているとは知らなかった」と否認している。県警が周辺の防犯カメラ映像を解析し、2人が浮上した。2人は当時、川崎市内で同居していた。
拳銃の入っていたバッグからは他人名義の通帳や未使用の注射器も大量に見つかっていて、県警が全容の解明を進めている。
逮捕容疑は6月15~18日、JR川崎駅の東西自由通路に設置されたデジタル式のコインロッカーに、新聞紙とポリ袋に包まれた拳銃2丁と実弾21発を保管し所持した疑い。
上野容疑者らは預けた4日後に回収に訪れたが、1日分の料金しか支払っていなかったためロッカーが開かず、拳銃などの入ったバッグはすでに管理業者に回収された後だった。上野容疑者は「(認否は)弁護士と相談して決める」と話し、高木容疑者は「拳銃が入っているとは知らなかった」と否認している。県警が周辺の防犯カメラ映像を解析し、2人が浮上した。2人は当時、川崎市内で同居していた。
拳銃の入っていたバッグからは他人名義の通帳や未使用の注射器も大量に見つかっていて、県警が全容の解明を進めている。