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福岡・中洲で客引き争い、トラブル相次ぐ 抗争の火種に

 九州最大の歓楽街、福岡市・中洲で、客引きグループの縄張り争いから背後にいる暴力団同士のトラブルに発展するケースが相次いでいる。昨年7月に十数人の組員を引き連れて威圧行為をした暴力団幹部が逮捕されたほか、今年7月末には暴力団関係者2人が狙われる発砲事件が発生。抗争事件につながる恐れもあり、福岡県警は巡回態勢を強化するなど封じ込めに全力を挙げている。

 8月中旬の深夜。人通りがまばらなネオン街で「中洲特捜隊」の腕章を着けた警察官が周囲に目を光らせていた。風俗店には「もう客はいないですね」と確認。不審車両のドライバーには免許証の提示を求めるなど、声掛けを続けた。

 中洲では昨年7月27日、指定暴力団・「浪川会」の幹部が、客引きグループともめた報復として組員十数人を引き連れ、相手側が縄張りにする地区を徘徊(はいかい)。幹部は県迷惑防止条例違反容疑で逮捕され、有罪判決を受けた。相手の客引きグループの背後には別の指定暴力団が付いており、抗争への発展も危ぶまれていた。

 今年7月27日夜には中洲に隣接する博多区上川端町で発砲事件が起きた。狙われた2人は指定暴力団・「神戸山口組」から分裂した「任侠山口組」の関係者。指定暴力団・「道仁会」の傘下組織と客引きの縄張りを巡りトラブルになっていたとの情報があり、中洲を管轄する博多署は巡回する警察官を大幅増員して警戒を強めている。

 署によると中洲の客引きは約200人(7月末現在)で十数グループに分かれ、それぞれ後ろ盾として県内外の暴力団組織が存在。縄張りは道路や街路樹、電柱ごとに区分けされているとみられる。境界線を越えて客に声を掛ければ客引き同士の小競り合いとなり「最悪の場合、背後にいる暴力団同士の抗争に発展する恐れがある」(捜査幹部)という。

 県警は違法な客引きの取り締まりを強化。昨年1年間に県迷惑防止条例違反容疑で30人を摘発、122人に中止命令を出した。今年も7月末までに13人を摘発、中止命令は179人に上る。署幹部は「発砲事件の再発防止はもちろん、中洲地区に住む人、働く人、訪れる人の安全を守るため全力で警戒に当たる」としている。

  

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