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「上納金」脱税事件 工藤会総裁、10月初公判

 特定危険指定暴力団工藤会の「上納金」を巡る脱税事件で、所得税法違反の罪に問われた同会トップで総裁の野村悟被告(70)の公判が、10月末に福岡地裁で始まる見通しとなったことが9日、関係者への取材で分かった。被告側は「金は野村被告の所得ではない」と無罪を主張する方針で、検察側と全面的に争うとみられる。

 福岡県警が2014年9月に工藤会の「壊滅作戦」を始めて以降、殺人罪などで計6回起訴された野村被告。元漁協組合長射殺事件(1998年)に関与したとして最初に逮捕されてから3年を経て、ようやく同会トップの公判が始まる。起訴された事件のうち、所得税法違反事件に限定して公判前整理手続きが進められている。

 捜査関係者によると、捜査側は野村被告の「金庫番」だった同会幹部、山中政吉被告(66)=所得税法違反罪で起訴=が残したメモなどから、別人名義の口座に隠された上納金の一部を野村被告の所得と判断。関係者によると、被告側は「口座は別人名義で野村被告の所得でない」とし、上納金の一部も「工藤会の運営費」と主張する見通し。

 起訴状によると、野村被告は山中被告と共謀し、2010~14年に集めた上納金のうち、野村被告の個人所得に当たる約8億900万円を申告せず、所得税約3億1900万円を脱税したとされる。

 工藤会を巡っては、12年の県警元警部銃撃事件などで組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などの罪に問われた組員に対し、福岡地裁が3月、野村被告の指揮命令に基づいた犯行と認定している。

  

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